矢印が具体的になるということ
2021-03-28日記・インターネットの普及と利用層の拡大によって、アマチュア作品を公開することで金銭が得られる時代になりました。
・この様な時代の変化に対して、僕は特段いい印象もわるい印象も持っていない。ただ、ひとつ思っていることを言葉にするのならば「矢印が具体的になった」ということだ。
・違う言い方をするとしたら、インターネット利用者の意識が高くなったとでも言えば良いのだろうか。
・今日は何とな~く、インターネットについて思っていることを話す。自分の主観で話す。
・匿名文化が旺盛な時代。まだまだインターネットは発展途上。それまでの現実とは違うコミュニティが広がる世界を前に、人々はインターネットを情報インフラとしてではなく、もう1つの世界として認識した。
・文字情報のみで構成されるコミュニティでは、音声や映像が主である現実よりも、繋がりが希薄であり、より殺伐な世界のように感じられたはずだ。
・まぁ、荒れますわ。
・これは母数が少ないということと、そもそも技術的にも未熟な世界での自分自信の確立が難しい時代だったらこその治安だったのではないだろうか。
・知らんけど。
・そんな周りがうすぼんやりとした世界で創作をする人々は、個々人が好きなように生きることしか出来なかったんだろう。自分の為に、あるいは自分と同じ人の為に。
・良くも悪くも荒削りな物が多く見受けられた。その荒々しさと同じくらい、熱量も高かった。
・時は進み、秒速数十メガバイトの情報が行き来する時代になった。全世界の人に対して、若干6秒程度のラグを挟めば映像と音声を配信できてしまうようなこの世界では、できないことの方が減ってきた。
・まぁ、まだまだあるんだけど。
・現実とは別の世界というよりも、現実からの地つなぎな情報インフラとして成長したインターネットでは、ある人は権威の誇示の為アバターで着飾り、またある人は金銭収入の為に情報を発信した。
・創作をする人々も増えた。何よりも変わったと感じるのは、誰かに向けた創作物が多くなった印象を受けるということだ。自分も含めた、ある層へ向けた作品が増えた。
・ただ。おもしろいことに、人は増えたはずなのに作品の方向性はドンドン狭まっているように感じている。なんだろう。正解か?正解が求めらているのか。
・匿名性が高い人々へ向けた創作物とは、そもそも正解を求めている人が少なくて。というか、決められなくて。個々人の100点を出す人が多かったのかも知れない。
・逆に今は、ある一種のカテゴリーに該当する人たちへ向けた創作物となるから。その人達に100点の正解となる答えがあるのだろう。そして、その答えはカテゴリー内で共有され、他カテゴリーへ80点の正解として伝播して……僕の目に止まっているのだろう。
・アベレージが高い創作物を求められている時代。はたまた、広まりやすい時代。そうなったと感じている。正解か不正解かが求められている時代になったと感じている。
・でもね。勘違いしないで欲しいのは素人が荒々しい気迫と熱量を持って曖昧な答えを出していた時代が良かったとか、今のこなれた人たちが光輝くコミュニティでアベレージの高い正解を広める時代を悪いとか言いたいワケではないんです。
・というか、どちらの方もいつの時代も存在するはずなんですから。
・じゃあ、何が言いたいのかというと、偏るのが嫌ってことなんです。
・矢印が明確になった、利用者の高くなったインターネットでは、マーケティングに乗っ取り一般層へ向けられた創作物や、検索エンジンに最適化され構築された企業サイトが多く目に付きます。偏り、コレは偏りですよ!!すべては偏りです!偏るのが嫌なんです!ぼかぁね、どっちも良い感じに見たいんです!
・その為には利用者が口を開けて待つだけではなく、自分から草木を掻き分け美味しそうな芋虫を探さないといけない感じなのかもしれませんね。
・いや、昔からそうなんだけどいつの間にか自動でエサが届けられるようにインフラが整っちゃって、怠ってることに気づいたというか……分かりつつも便利だしと甘んじて受けいれつつあったというか……。
・か~~っ。
・だり~~~~~っ。
・適当にTwitterのトレンドとか、YouTubeのサジェストとかで流れてくる耳障りの良い情報だけ摂取して終わりでよくね~~~~????
・良くない!!!!
・お前は……デビル吾味人美!?
・そんなことをしたら……自分の作る物も必然的に偏り、幅が狭くなるぞ!!!!
・良いじゃん別に。最初からそういう人に向けての創作をすれば。
・馬鹿め……知ってて作るのと、知らずに作るのとでは天と地ほどの差があるのだ!!!!
・うざ。
・キェエエエエエエ!!ダークディメンション!!!!闇の書よ!!この愚か者を深淵の奥底へ封じ込めよ!!!!
・う、うわあああああああああああ!!!!
・ドギュウウウウン★☆
・フン、これからは私。デビル吾味人美がお前の後を継ぐ……。
・精々暗闇からダークウェブでも見ながら、私の活躍を羨むが良い……。
・クックックッ……。
・ハッハッハッ!
・ハーッハッハッハッハッ!!!!
・fin
・finじゃねーんだよ。